介護老人保健施設でのリハビリテーションは、充実した生活期を過ごすためのものであると考えます。
「生活期」とは、病気やケガ、加齢などにより医療機関(病院・診療所等)で急性期・回復期によるリハビリテーションを受けた後の時期を指します。
急性期・回復期を経た後は、機能的に大きな改善は難しく、治療が及ばない障害を抱えていくことになります。ですが、残された能力を生かすことで、生活そのものを向上・改善させることは十分可能です。
よりよい生活期を迎えるためには、急性期・回復期からの切れ目ないリハビリテーションの提供が重要だと考えます。
とちぎの郷では、利用者様の生活が、より良い生活になるためにはどうしたらよいか? 実現したい生活への目標は何か? 満足した生活を維持するにはどうするのか? を一緒に考え、取り組んでいきます。
そのため、とちぎの郷では、医療機関と同様、経験豊富な理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を常勤で配置。皆様方のこれからの生活に向けて、個別対応でのリハビリと、ご自分で管理していけるような指導・アドバイス等を積極的に行っております。
利用者様の多くは、まだまだ人生をあきらめる必要はなく、できることはたくさんあると信じています。
利用者様が、ご自分の体と向き合い、これからの生活に向けて、前向きに取り組めるよう、「とちぎの郷」は支援していきます。
理学療法士(PT) | 5名 |
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作業療法士(OT) | 3名 |
言語聴覚士(ST) | 1名 |
(2024年4月1日現在)
2階・3階のサービスステーション前に、機能訓練室を設けました。平行棒やリハビリ専用ベッド、階段、練習用トイレユニットなど、様々な機器が配置されています。担当セラピストの許可があれば、リハビリ機器は自主練習としてご自由にお使いいただけます。
また、お一人では困難な方は、看護・介護スタッフと一緒に行ったり、ご家族様と一緒に使用することも可能です。
1階の機能訓練スペースは、通所リハビリ室内に配置されています。こちらでは、パワーリハビリテーションとして使用可能な機器が配置されています。
また、言語療法室もありますので、言語訓練や認知機能訓練を行う場合、こちらの部屋を使用します。
介護老人保健施設の役割の一つとして、「在宅復帰」があります。
とちぎの郷でも、在宅復帰に向けた取り組みを積極的に行っており、現在「在宅復帰・在宅療養支援機能加算Ⅱ」の算定施設として認可されております(平成29年3月1日現在)。
利用者様の皆様方の在宅復帰に向けて、理学療法(PT)・作業療法(OT)・言語療法(ST)それぞれの特徴を生かしながら、リハビリテーションを行っています。
また、リハビリスタッフだけではなく、介護支援専門員(ケアマネジャー)・介護福祉士・看護師・管理栄養士など、様々な職種が一体となって取り組んでおります。
リハビリスタッフと一緒に行う時間だけがリハビリではありません。
24時間を有効に使い、日常生活の中で効果的な練習が行えるよう、利用者様一人ひとりにあったプログラムを作成。
皆様の生活に対する目標を実現できるよう支援していきます。
主役は利用者様です。一緒に頑張っていきましょう。
基本的動作
(起き上がり・立ち上がり・歩行など)
応用的動作と社会適応能力
コミュニケーションと摂食・嚥下
理学療法(PT)では、基本的動作の獲得・改善が、主な目的となります。
基本動作とは、起き上がり・立ち上がり・歩行などで、生活を営む上で重要となります。
病気やケガ、高齢などによる運動機能の低下は、生活上様々な障害を引き起こします。運動療法を中心とした身体機能の向上と基本動作の安定・獲得を図ることで、よりよい生活のためのベース作りを支援していくのが、理学療法士の役割です。
作業療法(OT)では、応用的動作と社会適応能力の獲得・改善が、主な目的となります。
人それぞれ生活の場があり、その生活の中で『これだけは…』と思う何かがあります。ADL(日常生活動作)であったり、家事などの仕事的活動であったり、趣味的活動であったり、地域での生活であったり…と様々です。
身体的な障害だけでなく精神的・認知機能的な障害により、社会での生活が困難となります。残存機能を活かしつつ、できないことを補い、目標とする生活の実現をお手伝いするのが作業療法士の役割です。
言語療法(ST)では、コミュニケーションと摂食・嚥下を担当します。社会生活において、コミュニケーションと食事は欠かせません。他者とコミュニケーションをとる時、自分の思いを伝えること・相手の気持ちを汲み取ることが難しくなると、円滑な人間関係が築けません。また、食事において飲み込みが上手にできなくなると、ご自分の姿を恥ずかしがり、人前にでることを嫌がるようになります。多くの方々と触れ合い、楽しい時間を共有できるよう支援しているのが言語聴覚士です。